
健康・美容に関わるお仕事の方へ、正しい伝え方のポイント
健康や美容に関わるお仕事をしていると、お客様から「プラセンタってどうなんですか?」「美容や更年期に良いって聞くけど、やった方がいいですか?」と聞かれることがあると思います。
そのとき、良いことばかりを伝えてしまうのはNGです。
逆に、「絶対ダメです!」と強く否定する必要もありません。
大切なのは、「メリットもデメリットも、できるだけバランスよく伝えること」。
今回は、お客様に信頼される正しい伝え方のポイントをまとめました。
まず大前提:健康・美容のプロでも「医療行為」には踏み込まない
プラセンタは医薬品です。
そのため、医療行為に関する判断は医師の領域になります。
健康や美容に関するお仕事をされている方が、「絶対にやった方がいい」「この効果が確実にあります」と断言するのはNGです。
あくまで一般的な情報提供として、お伝えするのが良いでしょう。
お客様への答え方の基本フレーズ
お客様から「プラセンタってどうなんですか?」と聞かれたとき、こんなふうに答えると信頼感がアップします。
✔️ まずは事実を伝える
「プラセンタはヒトの胎盤から抽出された成分で、更年期障害や肝機能障害には保険適用で使われる医薬品です。」
✔️ 効果については体感には個人差があると説明
「美容目的で使う方もいますが、効果には個人差があり、医学的に確実な効果が証明されているわけではありません。」
✔️ 必ず献血できなくなる点を伝える
「また、プラセンタ注射を1回でも受けると、日本では一生献血ができなくなります。これは意外と知らない方が多いので、ぜひ知っておいてほしいです。」
✔️ 自己判断ではなく、医師に相談を促す
「美容クリニックなどで受けられますが、受ける前には医師からしっかり説明を聞いて、納得したうえで判断するのが大切です。」
他に質問されてわからないことは「わからない」とはっきりと答えましょう。
その方があやふやな答えより信頼されます。
お客様が「何が何でもやりたい」と言ったら?
この場合も、決して無責任に背中を押さないのがポイントです。
例えばこんなふうに答えるとスマートです。
「やる・やらないは最終的にご自身の判断ですが、良い面もリスクもあるので、きちんと説明してくれるクリニックを選ぶことがとても大事です。」
「お悩みや目的に合わせて、他の選択肢もあるかもしれません。ぜひ信頼できる医師に相談してみてください。」
美容や健康のプロとして伝えたいこと
「良いものだから勧める」
「危険だから絶対ダメと言う」
こうした白か黒かの対応は、結果的にお客様からの信頼を失うことにつながる可能性があります。
本当に信頼されるプロは、お客様の悩みや希望を丁寧に受け止めた上で、事実に基づく情報をわかりやすく伝えることができる人です。
「プラセンタのことをこんなに詳しく教えてくれてありがとう」と思ってもらえる対応を目指しましょう。
まとめ:お客様への伝え方チェックリスト
☐ ボックス プラセンタは医薬品 → 医療機関で相談するよう伝える
☐ 効果は人によって異なる → 必ずしも万人に効くわけではない
☐ 献血が一生できなくなる → 大事なポイントとして説明
☐ 無責任に勧めない →
判断は本人&医師に委ねる
☐ 他の選択肢も視野に →
HRTなども含め医師と相談
お客様に信頼される美容・健康のプロになるために
情報があふれる時代だからこそ、一方的な宣伝や片寄った情報提供ではなく、「正確でバランスの取れた情報」をお届けするこが、お客様から信頼される最大のポイントです。
プラセンタに関する知識を持っておくことは、美容や健康に関わる仕事をしている方にとって、大きな強みになります。
「何となく良さそう」ではなく、正しい知識を持ったうえで、きちんとお客様に説明できる。
そんなプロフェッショナルを目指して、ぜひ日々の知識をアップデートしていきましょう。