パーソナルトレーナーさんへー更年期女性が減量できないと悩まないで

 

 


更年期世代の女性を指導する中で、「クライアントの体重が減らず、自分の指導方法が間違っているのではないか」と悩むパーソナルトレーナーは少なくありません。

 

 

この悩みは、クライアントの健康を真剣に考えているからこそのお悩みで自分を責める必要はありません

 

 

更年期には特有の体の変化があるため、従来の方法では思うような成果が出ない場合も多いのが現実です。

 

 

そこで、ウィメンズヘルスアドバイザー、助産師の佐藤みはるより更年期女性に対する適切な指導法を提案したいと思います。

 

 

その悩みは誰もが持っている悩みです

 

 

「頑張っているのに結果が出ない」というクライアントの焦りに直面することは、クライアントにとってもトレーナーにとっても、かなりのプレッシャーになります。

 


「クライアントに結果を出させたいのに、自分の指導が間違っているのではないか」という悩みは、責任感の強いトレーナーほど抱えがちです。

 

 

このような状況でまず重要なのは、更年期における体重増加や代謝低下が自然な現象であり、指導者の技量やクライアントの努力不足ではないことを理解することです。

 

 

 

更年期の体重増加のメカニズムを理解する

 

 

更年期における体の変化は、主に女性ホルモンのひとつエストロゲンの減少によるものです。

 

 

エストロゲンの減少が代謝に影響を与え、特に内臓脂肪がつきやすくなり腹囲が増えたり体型が変化します。

 

 

また、加齢に伴う筋肉量の減少や基礎代謝の低下も相まって、体重が減りにくくなるのです。

 

 

これらは生物学的な変化であり万国共通、女性なら誰もが更年期に起こりうる変化のひとつ、クライアントの生活習慣だけが原因ではありません。

 

 

このことをクライアントに説明し、「頑張っても結果が出ない理由」を科学的に共有することで、クライアント自身の自己否定感を和らげると同時に、トレーナー自身のプレッシャーを軽減することにもつながります。

 

 

「成果」を再定義する

 

更年期の指導において、「体重減少」だけを成果として追求するのは適切ではないと私は考えています。

 

 

むしろ体重減少だけに囚われてしまうと、筋肉や骨密度の減少を招きかねないからです。

 

 

この世代では、「体重を維持する」「筋肉量を増やす」「活動量を増やす」といった他の指標を成果として捉えることも重要です。

 

 

たとえば以下のような目標をクライアントと共有してみるのもひとつです。

 

  • 体重が増えないこと:これも大きな成果であると伝える。

  • 体力の向上:疲れにくくなる、動きやすくなるなどの変化を感じてもらう。

  • 生活の質の向上:睡眠の改善やストレス軽減、姿勢の改善なども重要な成果。

 

 

トレーナーが「新しい成果基準」を提示することで、クライアントのモチベーションを保つと同時に、自分の指導に自信を持つことができるでしょう。

 

 

パーソナルトレーナーが取るべき具体的なアプローチ

 

  1. 現実的な目標設定を行う

    更年期女性に対する目標設定は、「過去の自分」と比較するのではなく、「今の自分に最適な健康状態」を目指す形で行います。

    例えば、体重減少ではなく体力アップや日常生活での快適さを重視します。


  2. トレーニングプログラムを柔軟に調整する

    この世代には、低衝撃の運動や体力に合わせた軽いトレーニングが適しています。

    例えば、筋力トレーニングを組み合わせたウォーキングや、ストレッチを重視したヨガを取り入れるのも効果的です。


  3. 心理的なサポートを強化する

    更年期の女性は、ホルモン変化による感情の起伏が激しくなることがあります。

    トレーナーがポジティブな声かけや、目標の未達成やトレーニングを継続できないことを責めない姿勢がクライアントの不安を和らげます。



  4. ウェアラブルデバイスを活用する

    クライアントの運動量や睡眠状態を可視化できるツールを活用すると、取り組みが成果に結びついている実感を持ってもらいやすくなります。

    この世代ではアプリを使うより
    ウェアラブルデバイスの方が受け入れやすいようです。


  5. 自身のスキルアップを図る

    更年期の体や心理について専門的な知識を深めることで、クライアントにより的確な指導が可能になります。

    また、自信を持って指導に臨めるため、プレッシャーの軽減にもつながります。

 

 

 

悩みを持つトレーナーへのメッセージ



更年期世代の女性を指導する中で、思うような結果が出ないのはトレーナーとしても大きな悩みです。


しかし、それは「指導が間違っている」ということではなく、更年期特有の難しさが関係している場合がほとんどです。


トレーナーとしては、クライアントに寄り添い、現実的な目標を一緒に設定することが重要です。


体重を減らすことだけが目的ではなく、心と体の健康をトータルでサポートする視点を持ちましょう。


そして、自分のスキルアップや新しい知識の吸収を通じて、悩みを自信に変えていくことも可能です。


クライアントが「自分を受け入れ、健康的に生きるサポートをしてくれるトレーナー」として信頼を寄せてくれれば、それが何よりうれしいことと言えるでしょう。

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